阪神電車の駅自動放送トリビア ~快速急行の連結放送/切り離し案内編~

今回は阪神電車快速急行の連結及び切り離しの存在する運用の案内放送の内容をまとめます。

尼崎駅での連結案内放送

阪神なんば線快速急行の一部は尼崎で8両又は10両編成として運転します。
 
まず始発の前の2, 4両が先に入線します。この時の放送は通常の接近放送とは案内順が全く異なった内容になっています。
 

増結される前2, 4両編成の接近放送

[♪接近メロディー] まもなく 3番線に 近鉄奈良行き 快速急行が まいります。
足元の ○(△)印 1(3)番から 10番で ご乗車ください。
この電車は 後ろ 6(8)両を繋ぎ 8(10)両で 運転します。
黄色い線の内側へお下がりください。

ここで注目すべき点は「黄色い線の内側へ~」よりも先に乗車位置の案内をしていること、そしてその間にここでしか聴けない増結のお知らせがあることです。
 
ただ他の鉄道会社も大抵そうですが始発の繋がれる車両であることは肉声案内頼りで放送が聴けなくなる大きな要因と化してます…しかも尼崎駅のスピーカーの音量は 自動放送<<<肉声放送 な上頻繁に被せてくるので収録がしにくいです。もう少し詳細的に案内があってもいいのではないか…
 
この後神戸三宮からの後ろ6両が入線します。この時の放送は通常通りで雑案内もきちんと機能します。ただそれだけです。これから連結作業に入るといった内容は一切用意されていません。これらは全て駅員による肉声で賄われます。自動放送でももっと詳細的に案内した方が(ry
ただ連結はリアルタイムなので一応妥当な判断でありますが。

切り離し案内放送

車両の切り離しは尼崎駅と大和西大寺駅の二種類があり、それぞれ内容も多少異なります。
 
前者はドーム前駅から西九条駅の予告放送の最後(前は桜川でも聴けた)でしか聴けませんが後者は先述の尼崎駅で連結される際、後ろ6両入線時の雑案内としても聴くことができます。

尼崎での切り離し案内

この電車は 尼崎で 後ろ2両(4両) を切り離します。
神戸三宮方面へ お越しの方は 足元の○(△)印 1番から 6(8)番で ご乗車ください。
 

大和西大寺での切り離し案内

この快速急行大和西大寺で 前4両を 切り離します。
新大宮 近鉄奈良へ お越しの方は 足元の △印 5番から 10番で ご乗車ください。

尼崎での切り離し案内は比較的簡潔ですが大和西大寺での切り離し案内は土休日限定の希少な存在故かやや詳細的になっています。
 
新大宮 近鉄奈良」の部分は近鉄の駅放送を踏襲した案内となっておりそれを阪神電車の放送として見事にアレンジしたということでしょう。素晴らしきセンス。
 
ただちなみに当の尼崎駅では切り離しする案内どころか後ろの車両は乗車不可といった基本的な案内は自動放送では用意されておらず全て肉声案内のみです。
 
殆どの鉄道業界では電車が切り離される際にその案内が自動で搭載されています。実際、先述の近鉄ではそのような設定はかなり多い為複雑ですがきちんと自動で案内されています。何故阪神はそれを怠ったのか…
 
正直客の為に実装してほしいものです。
 
ともかく、もし耳にする機会があれば聴いてみてはいかがでしょうか。