高速神戸駅の発車標がついに更新!(2021年5月)

この世の全てのモノには寿命がある。

 

それは雨の日でも風の日でも、「目の前の乗客を目的地へ導くために道標を示す」という自らの使命を全うするため、一人一人の日常を彩っていた。

 

役目を終えたモノはまた次のモノに引き継がれる。

そう、高速神戸駅の発車標もまた、静かな日常に人知れず「さよなら」を言う時が来てしまったのである……

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ということで2021年5月11日、長らく更新が待たれていた「高速神戸駅の発車標」がついに置き換えられることになりました。

 

今回登場した新発車標は2年前に設置された新開地駅と同じディスプレイ形式ではありますが、4ヶ国語対応がされたことにより一部内部の意匠が変更されています。

 

ということで、今回は旧発車標の撮り納めと新発車標の仕様、そして新発車標設置により起きた変化をお伝えします。


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新発車標の紹介の前に、まずは駅放送の確認です。

 

新開地駅同様、(予想通り)新発車標の設置と共に高速神戸駅にも予告放送、乗車位置案内が追加され、タイミングなどの仕様は他駅と同様となっています。

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また、発車標の置き換えと共に色々と古き良き風景が抹殺されてしまった新開地駅とは対照的に、高速神戸駅では神戸高速管轄時代の乗車位置や「阪急車両」と書かれた茶色の乗車位置はそのまま残されています。

 

そのため、阪急方面の案内を務める1番乗り場ではそれに合わせてやや赤紫っぽい色の背景に仕上がっています。

 

両数によって乗車位置が分かれていたかつての新開地駅とは違い、高速神戸駅では2016年張り替え時点のものでも十分対応可能な範囲だったのであえてそのままにして、それを活かした形にしようと判断したのでしょうね。

 

そして、肝心の4ヶ国語対応についてですが、こちらは英語→中国語(簡体字)→中国語(繁体字)→韓国語→…の順で表示される仕様となっています。

 

英語では、「STOPS」といった形で停車駅案内を出すのも旧発車標の要素が出ているので高評価です。(下のご案内の部分では英語表記が出せなくなりましたが)

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中国語や韓国語ではきちんと色とりどりの特急(通勤特急直通特急、山陽S特急……)の区別ができるのですが、英語のみ阪神電車の元の表記を意識したままになっており、どれも「LTD. EXP.」のままという阪神電車の悪いところが出ています。

 

阪急さんは通勤急行、通勤特急の表記を「Commuter Exp.」や「Commuter Ltd. Exp.」にしましたのに…色々とミスマッチで惜しいところです。

もちろん、回送も「NON-USE」のままになっています。

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そして、最近何故かTwitterで停車駅案内が一駅一駅表示するスタイルに変更されたという話がありましたが、新開地駅及び高速神戸駅では本当にそうだったようで、本来「塚口までの各駅」と案内される部分が「花隈、阪急 神戸三宮、阪急 春日野道、王子公園…(中略)…武庫之荘塚口」となっていました。

 

ただし、阪神アプリでは相変わらず「塚口までの各駅」表記で放送も「塚口までの各駅と〜」のままでした。

もし多国語表記で「〜までの各駅」と表示した場合、色々とややこしいことになろうことは想像に難くないですがどうなのでしょうか…ネタとしては放送も全駅読み上げるスタイルに変えてきても全然アリなのですが……

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また、後日確認すると、新開地駅でも同様の仕様変更が行われており、こちらでは設定ごとに1番乗り場、2番乗り場において「阪急線方面」「阪神線方面」と表示されるようになり今までより分かりやすい仕様になっていました。

 

放送については2019年3月末の更新から変わってませんが、それでも発車標の構成自体が大きく変わったと言っていいでしょう。

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ちなみに、3番線6両についても対応しており、乗車位置は何の変哲もない○1〜6でした。

○2〜7だったら強かったですが、結局、正直ここでわざわざ録る必要はなさそうです。

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撮影した当時はホーム中程と東改札側のみの設置で旧発車標はあらかた残っていましたがそれでも寿命が迫っている、もしくは既に終えている様子が確認できました。

東改札側については大阪梅田方面(❶❷番乗り場側)については完全に置き換えが完了しており、新開地方面(❸❹番乗り場側)に関しては「調整中」の張り紙が貼られており、筐体が残ってはいましたが役目に関しては完全にその生涯を終えていました。

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西改札側では❸番乗り場の表示が「新開ミ地」「SINKユICHI」とバグっており、その死期が迫っていることをひしひしと表していました。

どういった原理でこうなったかについて明確なところは不明ですが、おそらく新発車標との兼ね合いで起こったと見るべきでしょう。

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そして5月22日、5月23日にホームの機体も撤去され、新開地駅を含めると約23年間設置され続けた富士通機電産のフルカラーLED発車標は完全に姿を消しました。

(調整中、TESTの表示だけ結局撮れずに稼働終了したためそれだけが心残りです)

 

運行管理システムが阪神管轄に変わり、表示も2016年改正、2017年の駅名の正式名称呼び、2019年のメロディー追加、駅名変更といった幾度となく行われた変化や遅延などの予期せぬ事態の荒波にも抗い続け、ここまで己の使命を全うし生き続けた発車標に改めて敬意を示します。本当にお疲れ様でした。

 

【Osaka metro】ファンから悲しみの声…待望の谷町線の英語放送が何故こうなったのか…まとめ

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2018年のOsaka Metroの民営化から3年が経とうとしている中、長い間御堂筋線谷町線では他路線(ニュートラム除く)では既に導入されている駅の英語放送が未だ用意されていない状況でした。

 

この件について旧交通局は「2020年度までに御堂筋線谷町線の各駅に英語放送を導入する」と名言していました。

(参考:http://osaka-subway.com/12ann/)

 

ただし、実際は2020年度が終わってもなお英語放送は導入されず結局2021年になっても放送更新がされないのではないか…と思われていましたが、12月11日にようやく更新が行われました。


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しかし、そこで変わったのは英語放送追加だけではありませんでした。

なんと、Osaka metroでは前代未聞の合成音声を使用するというまさかの事態に。英語放送導入は長らく期待されてましたが、この解釈違いに多くの利用者とファンは衝撃と絶望を受けることとなりました。

 

ここでは、何故谷町線の放送更新が炎上してしまったのかをまとめていきます。

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1.声優さんのリストラ

まずは、谷町線の駅放送が更新される段階における問題について述べていきます。

 

Osaka metroの駅放送を担当しているのは、女声が梅野真由美さん、男声が有田洋之さんで、特に男声の有田氏は他に近鉄の車内放送や関西情報番組ten.のナレーターを担当しているなど幅広く活動されています。

 

この2名がOsaka metro(旧大阪市営地下鉄)で初めて放送を担当していたのが2004年の谷町線の放送からで、そこから順次他路線も梅野有田ペアの放送に更新されていき、Osaka metroの駅放送としての顔を確立していきました。


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そんな中、Osaka metroの広報として始まったOsaka metro公式YouTubeチャンネルの企画である「Metro News」においても有田さんと梅野さんが動画に登場する駅員さんのナレーションを務めることとなり、vol.32の駅メロディを紹介する動画では、事実上公式からご本人により「このアナウンス、実は私たちなんです。」と明言されるなど、その存在が大きくアピールされていました。

 

そのため、この動画を見た多くの方々はこの2人のまま放送が更新されると誰もが確信していたことでしょう。(私も同じでした)

 

しかし、その状況で男女ともに放送担当が公式から何の発表もなく突然外される事態となり、結果として放送更新の大炎上の一因となってしまいました。

 

近鉄神戸市営地下鉄JR東日本の駅放送を担当していた津田英治氏など、明らかな声質の劣化により担当声優が丸ごと差し替えられることはありますが、有田さんと梅野さんの場合はOsaka metro内の広報で活動継続中であり、声質や事務所的な事情を考えても続投可能な状態であることは客観的にも明らかであり、差し替えられる方が不自然であると考えるべきでしょう。

 

こういったこともあり、このまま声優を差し替える方向に進むのであれば、それこそ「Metro News」等で公式からその旨を明言すべきであると考えます。

 

2.合成音声のクオリティ

放送の差し替えそのものの問題点についてまとめたところで、ここからは今回新しく取って代わられた放送の内容について解説していきます。

 

先程述べた2人の声優の代わりに導入されたのが、「合成音声」と呼ばれる最近普及しつつある自動放送システムの一種です。

 

合成音声とは、人の肉声の代わりに機械による声により音声を読ませるというものになりますが、これにより幅広く放送パーツを仕入れることが出来たり声優自身の声質の変化といった問題点が解決する一方で、今の技術では肉声と比べて発音に違和感がどうしても出てしまう点から聞き取りづらいという問題点が存在します。

 

今回の批判殺到最大の要因がこの「合成音声」自体の発音であり、谷町線の場合、特に男声の発音が酷く、天王寺のアクセントが「のう」ではなく「てん」になっていたり、やたら早口で発音されていて本当に聞き取れないです。

また、英語部分はその傾向が大きく表れており、「Yao-minami」が「やよみなみ」に聞こえたり「Higashi-Umeda」の部分で謎の「ゴッ」という音が聞こえたりなど、合成音声が明らかに調教できていないことが伺えます。


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合成音声そのものの問題については、他に阪神電車の車内放送や名城線(名港線)においても導入当初に大きく取り上げられ賛否両論でしたが、これらはまだ早口すぎる点だったり英語放送の発音がやばすぎる点については手段はどうであれきちんと少しでも聞き取りやすくしようという創意工夫が現れており、全てが全て問題点しかないというわけではありません。

 

阪神電車では駅放送において合成音声が使われているのは一部駅の最後の英語放送や啓発放送、遅延時のみであり、名城線については問題すぎる英語放送の固有名詞を根本から流していないなどがその一例ですね。

 

ただし、谷町線の場合はただただ今までの放送の枠組みに合成音声を入れて英語放送流さないといけないという制約に縛られており、接近メロディの最大コーラス数を抑え、その分英語放送を流す余裕を与えるといった工夫は一切ありません。

 

こういった放送の制約解除を行わずその中での枠組みを重視してしまういわゆる「利用者第一の度外視」により合成音声をゴリ押ししてしまったことが今回の最大の問題点であると言えるでしょう。

 

なお、背後では旧放送(有田氏の簡易放送)が流されており、旧システム自体はまだ現存していることからあくまで試験放送であるという見方がありますが果たして…

 

3.案内追加要素の薄さ

そして最後の問題点が、更新された案内要素の薄さです。

 

今まで更新されてきた放送を見ていくと、これまでOsaka metroで更新された放送は大きな追加要素があり、中央線や長堀鶴見緑地線では、コンコース階の最終案内で英語で、

 

「The last train for ○○ will soon be departing.
This is the final service to ○○.」

 

といった内容があり、堺筋線四つ橋線など、後転的に英語放送が追加された線区においても随時追加されていくこととなっていました。

 

しかし、谷町線の駅放送では、今回の更新でもこの文面が追加されることはなく、英語放送があるのはホームの接近放送だけという全体的に他路線の劣化とも言える更新内容でした。

 

これについては正直どう考えても怠慢としか思えない内容であり、今までの更新で追加できていた部分も満足になく更新により追加された画期的な新要素も事実上皆無に等しいことから、これも立派な改悪と呼ばれる要因となってしまいました。

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以上の問題点から、合成音声の声質が酷く、放送の内容も中途半端な部分が山積みであることから、元の声優に戻してほしい、もしくは合成音声を調声してほしいといった声が多数寄せられることとなりました。

 

私もこういったほぼ誰得に近い更新による炎上から、我々が想像していた更新と実際の更新を比較する動画を上げましたが、視聴者からの受けもよく、様々な意見が届きそれらの声を色々と参考にさせていただきました。

 

個人的にはこのまま1年以上このクオリティの合成音声を続けるのは流石にやばすぎるので、合成音声の調声や声の差し替えについて公式のお問い合わせフォームに一石を投じてもいいのではないかと思っています。ただし、実際にやる場合は公式に対し迷惑をかけすぎないよう配慮することを心がけましょう。

 

御堂筋線でもこの酷すぎる合成音声による放送が導入されるのではとかなり不安視されていますが、これから先の動向に注目していきたいところです。

阪神大阪梅田駅の改装メモリー(1番線移設編)

2021年10月30日より、阪神大阪梅田駅1番線が移設することとなりましたが、今回はその前後の様子を比較してお伝えしていきたいと思います。

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まずは移設前日に撮影したものです。

このように29日の時点で新1番線の様子が確認でき、発車標の詳細等も確認できました。

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移設前日と後での正式稼働の様子です。

 

基盤自体は高速神戸駅及び新開地駅で使用されている発車標と同じで、おそらく京三製作所産のものと思われます。

 

レイアウトそのものも高速神戸駅で新設された状態と同様、4ヶ国語表示対応となっていますが、唯一乗車位置案内はないことから、その部分は空白となっています。

 

稼働前日の時点で発車標は正常に作動しており、新旧発車標の共演も見られました。

ただし、正式稼働後は旧発車標の中身が抜かれたほか、数日もしないうちに外され解体されてしまった模様です。(まだまだ使えたはずなのに勿体ない……)

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こうして、新1番線が開設されると、旧1番線は完全に通路の一部分と化していました。

スピーカーに関しては新1番線側にも新規のものがいくつか追加されました。

これで1番線と2番線の放送が被らずに済む…!と思った方もいるでしょうが、残念ながら相変わらず1番線と2番線のスピーカーは共用なのでタイミングが悪いとガンガン被られます。

 

そのため、今は無理して新しいスピーカーで収録するより、位置的な問題でもいずれ消えてしまう前にスピーカーの存在に感謝する意味合いでも2番線側のスピーカーをお勧めします。

肝心の音質はどっこいどっこいと言ったところです。

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なお、1番線発着の設定(回送、当駅止まり除く)は先程載せた画像の通り案内されていますが、移設前の張り紙では何故か土休日の設定に関しては全くノータッチという有様でした。改善されて何よりです。

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足元のステッカーとホームドアです。

 

ホームドアでは4両編成と6両編成の両方に対応している形となりましたが、現時点では定期での4両編成の発着はありません。イベント等でも数多く使われる機会はあったとはいえ、果たして定期で設定される日は来るのだろうか…

 

乗車位置ステッカーは数字も書かれていますが、現時点で放送では番号案内はされていません。今後の対応に注目です。

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そんなわけで、簡単に旧1番線と新1番線の比較及び記録でした。

今後は、旧1番線の配置を移動し、2番線として生まれ変わる作業が行われると思います。

記録はお早めにどうぞ〜。

 

あと、阪神大阪梅田駅の改装と同時に阪神アプリのアップデートが行われ、放送における乗車位置案内対応駅(別記事参照)にてきちんと案内放送通りの番号が案内されるなどの変化もありましたが、そちらもいずれ振り返りの際に触れていければと思います。

 

臨時バグ特急の目撃例まとめ

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この記事では、遅延が起きるとごく稀に出現する【定期設定なのに臨時扱いの「臨時特急」】が出現した過去の例をご紹介していきます。

 

ちなみにこの臨時特急、場所によって普通の「特急」扱いに戻るケースも存在しており実際に収録するにはかなりの難易度を誇ります。確認出来ただけでも実に幸運と言っていいほど滅多に目撃されません。

 

また、臨時特急が発生する理由としては主に山陽車による代走が原因と思われるケースが8割以上ですが、ごく稀に阪神車なのに臨時特急扱いの場合もあるため、詳しい原因は不明です。どちらにせよ唐突な運用変更による説が妥当と思われます。

 

特徴としては下りの場合、停車駅案内が「各駅に停車します」ではなく全ての停車駅を読み上げる形となっています(駅表示、阪神アプリでは「各駅に停車します」のまま)

 

今後収録を狙う際の参考にしていただければ幸いです。

 

 


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臨時特急 高速神戸行き

日付:2014年12月20日

原因:不明

車両:山陽車(2本とも)

備考:野田に臨時停車

 

おそらくこれが元祖と言える確認されている中で1番古い臨時バグ特急。いずれも山陽車代走だったため、この時点では臨時特急扱いの原因が山陽車代走で確定しているものと思われた。

 

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臨時特急 須磨浦公園行き

日付:2016年5月25日

原因:人身事故

車両:山陽車

 

私が最初に実際に目撃したバグ臨時特急で「須磨寺、須磨です」が聴ける超激レア放送が収録できた。尼崎5番線で音質が悪くなってしまったのが悔やまれる。

 

 

臨時特急 東須磨行き

日付:2016年10月15日

原因:不明

車両:山陽車

 

東須磨行きでの事案。こちらも山陽車代走となっている。

 

 

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臨時特急 須磨浦公園行き

日付:2017年7月22日

原因:不明

車両:阪神車(9000系)

 

2017年の正式名称案内化以降初の事例。この時は初の阪神車による運転だったためバグ臨時特急出現条件=山陽車代走の仮説が崩れてしまった。

女声の「山陽須磨です」は必聴。

 

 

臨時特急 須磨浦公園行き

日付:2017年10月23日

原因:台風

車両:未確認

備考:神戸三宮時点では「特急」に戻っていた。

 

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臨時特急 須磨浦公園行き

日付:2018年6月18日

原因:大阪北部地震

車両:山陽車3両

備考:新開地駅3番乗り場折り返し

 

珍しい設定をこれでもかと詰め込んもはや引くレベルの内容。新開地駅折り返しの臨時特急はもちろん例になく、しかも山陽車3両というのももはやおかしく、臨時特急どころか、特急ですらないただの「普通」と呼ぶべき代物である。謎はより深まるばかりである…

 

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臨時特急 梅田行き

日付:2018年11月14日

原因:板宿駅人身事故

車両:山陽車

 

上りで臨時バグ特急が発生した例。下りと違い、放送自体は特急と大差がないので正直言って微妙なところ。

 

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臨時特急 須磨浦公園行き

日付:2020年10月31日

原因:石屋川駅人身事故

車両:山陽車?

備考:御影始発、神戸三宮以西は特急扱い

 

阪神アプリで確認。神戸三宮以西では特急になっていたのでどうやら元々は御影以東で運転取りやめ、神戸三宮以西では設定が放置(神戸三宮始発扱い)されていた説が濃厚。

 

 


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臨時特急 須磨浦公園行き

日付:2021年5月13日

原因:尼崎駅信号トラブル

車両:山陽車

 

私三神路としては2度目の収録案件。高速神戸駅の更新がつい最近行われたばかりの状況で出現したためかなりレア度が高い。未対応な旧発車標と対応したばかりの新発車標の対比が見られる唯一無二の発生事案だったと言える。

 

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臨時特急 須磨浦公園行き

日付:2022年2月26日

原因:尼崎駅人身事故

車両:不明

 

2本登場。西元町以東は直通特急高速神戸行きとして設定されていたため、高速神戸で運用変更も兼ねて再設定された結果誕生したと思われる。元の通常特急は高速神戸止めとなっている。

阪神なんば線、実質西大阪線 【西九条行き 降臨】 2021/02/11

 

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2021年2月11日、近鉄奈良線東花園駅人身事故の影響により近鉄奈良線阪神なんば線で一部区間で運転見合わせが発生しました。

 

近鉄奈良線で人身事故が起きた際、起きた場所で運休区間が変わり石切や生駒の場合手前の東花園で折り返すケースになりますが今回は東花園駅だったため阪神なんば線との直通運転を取りやめ西九条折り返し運転となりました。

 

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以前若江岩田駅での人身事故が起きた際も西九条折り返しとなりたまたま私は尼崎にいたもののその時は尼崎方面の表示は機能していたものの肝心の西九条行きは一部表示取りやめのため見ることが叶いませんでした。(一部表示取りやめの仕様についてはこちらの記事を参照)

 

今回はどうだったのかと言えば桜川から九条は完全表示取りやめ、西九条では尼崎方面のみ一部表示取りやめのパターンとなっており逆に西九条折り返しが録れないという形でした。

 

そして千鳥橋〜尼崎間は正常に発車標が機能しておりきちんと西九条行きが録れる環境になっていました。

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そんなわけでようやく西九条行きを収録することに成功しました。

本来であれば尼崎で予告放送もろとも収録したかったですがいつ運転再開されるか検討がつかない以上収録場所を選択する余裕なんぞなかったので妥協して、確実に千鳥橋駅で収録することにしました。

 

実際、私が千鳥橋駅に着いていた頃には近鉄奈良線の方では運転が再開されておりその半時間後くらいには阪神なんば線との直通運転も再開されていました。

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今回は近鉄車両3本のサイクルで運転されており相変わらず【普通】の幕で運転されていました。

 

その後、西九条行きがギリギリ表示されていたのであわよくば尼崎でも収録できるかと思いましたがその瞬間、西九条行きよりやばい行き先が一瞬表示されていました。 

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そう、桜川行きです。

桜川行きに関しては以前に収録済みですが発車標16ドットでの表示は撮影しておらず出てきた瞬間無我夢中で撮影しましたが、画質の向上を図る間もなく大和西大寺行きに表示が変わってしまいました。

 

改めて桜川行きが表示されるメカニズムを見ましたがやはり阪神なんば線で行き先が戻る際、西九条行き→阪神運行管理システム起点である桜川行きを一旦表示→本来の行先といった具合に変わっているようです。

つまり、桜川行きとして表示されているのは単に表示変更の確認漏れで起こっていると考える方が自然でしょう。本当に桜川で打ち切ったらクレームが出ること必至です。

 

西九条行き自体出現が運ゲーなのですが桜川行きは更にもう1段階運ゲーに阻まれることとなりますので収録した皆さまは真の阪神電車収録通と言えるでしょう。 

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何はともあれ私もこれにてようやく西九条行き難民卒業です。ここまで長い道のりでした。

阪神電車の駅放送の変遷について

今回はざっくり阪神電車における駅放送の歴史と変遷について振り返っていきたいと思います。

 

 旧放送を収録したことはありませんがそちらについても判明している範囲でご紹介します。

消滅した旧放送の形式について


阪神 三宮駅 (快速急行 急行)の映像 【旧放送時代】

 


阪神 元町駅 100周年頃の映像 (旧放送時代)

まずは、2009年以前の中川/横山ペアによる放送です。  

 

今の運行管理システムが完成したのは1990年頃でその頃から本格的に駅自動放送が開始されたということになります。

この当時は男声と女声で発車メロディーも異なっており今でもそちらを惜しむ声は多数聞きます。

 

この当時は各設定ごとで案内の形式が一致していなかったらしく、特に元町駅がその大きな例でしょう。

 

現在の発車放送は全設定において「○番線の電車が発車します。」という内容ですが、2003年時点では普通のみ、「○番線から 各駅停車 ○○行きが 発車します。」という案内でした。

 

ただ、当時の資料があまり残っておらず、この形式は梅田行きと高速神戸行きでしか確認されなかったのですが、石屋川行きや尼崎行きでもこれだったのか明確なところは不明です。

 

また、当時設定があった大石行きについては「まもなく 1番線に 大石行きが 参ります 大石まで 各駅に停車します。」だったり、まだ西元町・大開停車だった直通特急(黄)については、「三宮から高速長田まで 各駅に停車します。 高速長田からの停車駅は 板宿…」みたいに今とはやや異なっていた内容が数多くありました。

 

また、各放送の最後に「本日も阪神電車をご利用いただきましてありがとうございます。」や「当駅は禁煙駅です。お煙草はおやめください。」といったものも当時の放送の文章の一つに組み込まれていました。

今で言う「ご乗車の際には 足元にご注意ください」みたいな形ですね。そちらに関しては当時はまだ御影駅にしか導入されていませんでした。

 

文面が概ね統一し始めたのは2006年のダイヤ改正辺りで普通での発車放送の変更もなくなりました。

 

ただ、接近時においては普通のみ先に種別から案内する形式が今も受け継がれています。

 

あと、遅延時限定で聴ける走行位置案内放送(「只今、次の電車は○○を出発しました。」)についてもこの時点で導入されていることを確認しています。

 

阪神なんば線開業直前

阪神電車の運行管理システムに大きな転機が訪れた時期です。

 

現在のLED式発車標が導入されたのは2008年9月で尼崎駅改良工事に伴い設置されたのが始まりです。

翌月には魚崎駅に導入されています。

 

駅放送については2009年1月22日より福島駅に導入されたのを皮切りに元町駅、尼崎駅など順次本線に先行使用される形となりました。

メロディー制作はお馴染み向谷実氏です。

 

阪神なんば線が開業するまではまだ予告放送や乗車位置案内は存在せずあくまで案内の内容自体は旧放送に則っています。

 

この約2ヶ月間のかなり短いタイミングではありますが、実は「出屋敷」や「杭瀬」「岩屋」と言った今では普通しか停まらない駅や山陽特急というレア種別の放送が聴けるほか、そして今では始発と終電の元町でしか聞けない女声「当駅折り返し」が西大阪線折り返しで日中聴き放題というかなり貴重すぎる期間でもありました。

 

阪神なんば線開業(2009年)〜神戸三宮駅改名


阪神なんば線 ドーム前駅 Dome-mae station on the Hanshin Namba Line

そして2009年3月20日阪神なんば線が開業し予告放送と乗車位置案内が導入されるなど現在の放送の基本形が無事に整いました。

 

しかしこの時点ではまだ放送の最後にある「ご案内」はほんの少しに留まっており普通の先着案内などはこの当時ではまだありませんでした。その多くは2016年からの追加となります。

 

この時点ではあって現時点では存在しない案内は主に「神戸方面」や「明石・姫路方面、湊川・有馬方面へ〜」がありますが前者は神戸三宮駅改名により重複してしまうため、「高速神戸方面」や「新開地方面」に差し替えられてしまいました。

改名直後は途中追加のためパーツのつぎはぎが目立ちましたが、2016年改正直前に専用のパーツが用意されました。

 

後者は2016年改正で「神戸電鉄方面へ〜」に差し替えられました。

 

2016年ダイヤ改正神戸高速線内に阪神駅放送導入

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2016年のダイヤ改正で駅放送に大きな変化がありました。

 

一つ目は本線内で詳細放送が使用されている駅全ての放送が「白線の内側へお下がりください」から「黄色い線の内側へお下がりください」に差し替えられました。

 

二つ目は一部の案内の更新が行われ、先述の案内のほか、普通の先着案内、最終電車の案内が追加されました。

 

そして三つ目は神戸高速線西元町から高速長田間において阪神電車の放送が導入され、阪急線内の案内も行われるようになりました。

 

これにより山陽電車の行き先で今まで聴く機会がかなり少なかった放送が聞けるようになったほか、嵐山行きなどかなり貴重な放送も収録できるようになりました。

 

2017年 正式名称による駅名案内へ

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2017年3月に行き先、停車駅案内等において今まで「姫路」「奈良」「難波」といった駅名案内から「山陽姫路」「近鉄奈良」「大阪難波」といった正式名称に切り替わりました。

 

「姫路」→「山陽姫路

「奈良」→「近鉄奈良

「難波」→「大阪難波

「須磨」→「山陽須磨

「垂水」→「山陽垂水」

「明石」→「山陽明石

日本橋」→「近鉄日本橋

「上本町」→「大阪上本町」 など……

 

ちなみに西九条駅で「ご乗車の際には 電車のホームの間が空いておりますので 足元にご注意ください」が導入されたのはこの時期でここから高速長田、桜川と順に追加されていくことになります。

 

2018年 阪神アプリ導入

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2018年に阪神アプリが導入され、各駅での案内がすぐ分かるようになりました。

放送の形式には特に大きな変化はないですが放送収録をする身としてはかなり革新的でした。

 

2019年 接近メロディー追加/全駅詳細化


放送詳細化!新たな通過メロディーも導入!大物駅ミニ自動放送集 【阪神電車】

2019年2月、突如詳細型を採用している全駅で「ご乗車の際には足元にご注意ください」が追加されその数日後に武庫川線阪神電車初の接近メロディーが追加されました。

 

武庫川線や非詳細型では長らく「白線の内側へお下がりください」でしたがそちらもこのタイミングで「黄色い線の内側へお下がりください」に変更されました。

 

阪神本線及び阪神なんば線では最初に大物駅、杭瀬駅にて導入され通過メロディーの追加のほか、案内板にて次電車の情報と走行位置が表示されるようにアップグレードされました。

 

また、新開地駅ではメロディーの追加と共に予告放送や乗車位置案内が実装されました。

 

最終的には香櫨園駅、春日野道駅を除いた全ての駅で詳細化およびメロディーの追加が完了しましたが、前者は放送設備が、後者は案内板の設備が古かったため完全導入に時間がかかりましたがそちらもプレスリリース通り年内に無事更新されています。

 

ちなみに、「梅田」→「大阪梅田」「鳴尾」→「鳴尾・武庫川女子大前」に改名され、それに伴い停車駅案内の間が「・」から「、」に差し代わっています。

2020年ダイヤ改正/英語放送追加


【阪神電車】駅放送に英語案内が追加!

2020年ダイヤ改正では青木発の区間急行、御影で区間特急接続、大阪難波行き快速急行の増発などで再び案内の追加がなされましたが、阪神アプリおよび発車標の案内文面の多くが「神戸電鉄方面へお越しの方は新開地でお乗り換えください」から「神戸電鉄方面へは新開地で乗換」という形に修正されました。

 

ただし放送自体は一部を除いてほとんど変わっていません。

 

そんな中、2020年5月頃、大阪梅田駅、尼崎駅、甲子園駅神戸三宮駅九条駅、西九条駅にてReadspeakerによる英語放送が追加され、発車メロディーの間隔も修正されました。

 

しかし英語放送の内容は「ご案内」準拠の案内を流すだけ(しかも全てではない)で肝心の電車の種別行先等は案内されません。今後再び追加されるかどうか注目です。

そして未来へ…

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2021年、高速神戸駅にて新しい発車標の基盤と思われるものが設置され、おそらく3月、早くて2月頃に新開地駅同様発車標が一新され予告放送と乗車位置案内が実装されると考えられます。

 

1月に早速、山陽線内で車内放送も導入されたということでやはり神戸高速線内においてもReadspeakerによる駅英語放送も追加される可能性もあり今後の動向についても要チェックです。

大石駅のヒミツ 〜発見!大石駅に眠る幻の発車メロディー!〜

皆さん、阪神電車発車メロディーが聞ける駅がどこか知っていますか?

 

代表的なところを挙げるならやはり大阪梅田、神戸三宮です。

その次に桜川、元町、武庫川線武庫川武庫川団地前、そして最近追加された高速神戸と新開地が出てくることでしょう。

 

しかし、もう一駅だけ、普段あまり耳にしないような場所に聞ける場所が存在するのです。

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その駅こそが大石駅です。

 

え?全く聞いたことない??

そう、流れる設定にはもちろん条件があり、2番線、3番線発着の場合は一切流れることはありません。

聴けるのは1番線、4番線の待避線発着の設定のみです。

 

以前私が収録した大石駅の放送で「1番線発着の回送」をご紹介しましたがその時の発車放送が発車メロディーが採用されている駅準拠だったんですよね。4番線も同様です。

 

その不可解な仕様から私は一つの仮説に辿り着きました。

もし大石駅1番線、4番線の営業設定が発車する際に発車メロディーが流れるのではないか。」と。

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ちなみに、2020年改正後のダイヤで1番線から発車の普通は一切なく、4番線は平日朝7:32発が1本存在するのみです。

よって、疑問に対する回答が出されるのはこの1本のみということになるのですが、実際に検証されているところはどこにもなく、「大石駅発車メロディーが採用されている」という事実も待避線から出発の設定が大石駅を出発する際の放送も全く検討がつかない状態でした。

 

ということで改めて自分の足で今回検証してみることにしました。

 


【阪神電車】大石駅放送集(4番線に隠された発車メロディー)+魚崎駅朝ラッシュ放送集

 

そして実際確認してみた結果は仮説通り

大石駅でも発車メロディーは聴ける】でした。

 

これでまた阪神電車トリビアとして一つ追加されることになったのですが、理由は阪神なんば線開業より前、もとい元々は山陽電車大石駅まで乗り入れていたところにあります。

 

当時は1番線に限り発車標も使われるほど優遇されており、これにより当時の大石始発の発着では発車メロディーが使用されていたと推測されますが2001年に山陽普通(S特急)の乗り入れは廃止され、聴ける機会は1年でもほんの数回程度に限られることとなりました。

 

これにより大石駅発車メロディーが聴けるという真実が人々の記憶から離れほとんど知られていない状況になっていたのでしょう。

 

もし今でも大石駅乗り入れが継続していれば「当駅折り返し」かつ山陽のレア行先もワンチャン聴くことができ唯一の1番線男声による発車放送(メロディー付き)が聴ける…ということになりますが令和の今となっては今後実現はおそらくないと思います。

 

それを抜きにしても1番線発着の設定が回送以外にもあれば相当珍しい放送が流れることになるのですがおそらく遅れやダイヤ乱れによる間違いで退避が起こる以外で流れることはないでしょう。そもそも大石駅の存在自体が今やマイナーな存在になりつつあるので収録する状況になること自体がかなり限られること間違いないです。

もし大石駅1番線の退避が見られることになれば、収録した上で私の元に一報を出していただければ幸いです。

 

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以上、大石駅で流れる発車メロディーの考察と検証でした。

もしこの結果を疑っているのであれば先述の通り、平日の7:32の大石駅で実際に発車するタイミングで撮影すれば証明できます。是非とも足を運んでご自身の耳で確かめてくださいまし。